熊本は古民家再生のX邸を
工務店さんと点検に訪ねました。
実質は1年半点検でしょうか。
項目としては、
1)洗面器の排水口が取り外せず、
手入れ方法が分からないということでした。
確かに、分かりにくく、メーカーに再度確認し、
排水下で取り外して清掃する図を取り寄せました。
本体は家具工事で杉板で作ってもらっており
その部分には特に問題はありませんでした。
2)また、外壁の漆喰壁が黒ずんだ箇所がある。
というもの。
湿めりやすい北側はきれいなまま、
なので、まさかの雨漏り!?
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工務店さん曰く、雨漏れなら下地の木の色が出てきて、
茶色くなるはず、だから違う。ということです。
どきっとしましたが、室内を確認しても、その形跡はなく
雨漏れではありませんでした。
奥様のお話では、庭の植栽がずっと
壁に当たっていたので、植木の手入れをしたとのことでした。
今回、家の中の空気環境を快適に保つために、
外の湿気は入れずに、室内の湿気を吐き出すよう
透湿計算を行い、
家の中に湿気がこもらないことになっています。
ですので、おかしいな?と思ったら、
実は、逆にその部分は、
植栽が邪魔をして湿気が逃げにくかったのでしょう。
漆喰という良い素材を使うには、
外部環境も重要ということが分かります。
左官屋さんにお願いして、カビを除去し
塗り直してもらうことになりました。
3)木製の建具の開け閉めの引っ掛かりや、
わずかな隙間の発生もありました。
これらは、木の伸び縮みによるもの。
無垢の木を使った場合、
1年間の四季を通じて、そういった箇所が出てきます。
これらは、想定している範囲内ですので、
建具の調整をお願いしました。
ご家族のお話では、寒さが以前と全然違い快適。
設計者として気になっていた箇所を伺うと
居間の吹き抜けの明るさや日当たりも良く、
空調が効かないということもないということで、ほっとしました。
エアコンも居間の一台で
座敷まで効き、座敷に予定していた
エアコンはまだつけていないとのこと。
奥様の話では、訪ねて来られた方が、
玄関を入って、古材のある
吹き抜けホールに目を見張られるとのこと。
続きの、感想については、ブログでご紹介します。